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"SHUKEN Re"

ONESTOP'S CASE

spinning gather

エリア神奈川県川崎市
物件種別マンション・メゾネット
築年数43年
広さ68.37㎡
施工期間2か月
物件費用非公開
リノベ費用1200万円
家族構成ご夫婦+お子さん3人
spinning gather 施工前
spinning gather 施工後

想い紡ぎ合わせて・spinning gather

「この家は素晴しいチームワークで作り上げた家」

今回ご紹介する物件の主人公はT夫妻(夫Hさん、妻Rさん)、長女Sさん、長男S君、次男R君の5人です。結婚25年目、長女もそろそろ社会人になるし、Hさんの定年へのカウントダウンも始まったし、というタイミングでにわかに動き出したT家のマイホーム購入計画。自転車で通勤できる範囲内であること、予算内で収まることを条件に物件探しをしていくうちに、普通のオーソドックスな新築マンションを購入するのではつまらないと思い始め、リノベを決意。

インテリア会社主催のセミナーやリノベ講座に複数参加した後、恵比寿のショウルームを見て「その場でハウズライフさんに即決しました」とR夫人。

引っ越しから約2年。「住み心地はどうですか?」と今回お尋ねしたところ、R夫人からこんな言葉が飛び出しました。

「この家は担当デザイナー南部さんを中心としたチームでつくりあげた家という実感があります。打ち合わせの度に間取り図を持って、『いまこんな感じの進捗具合なんですけど、ここに合う壁紙ありますか? この部屋にはどんな照明が似合いますか?』とワルパさん(壁紙専門店)、シャークアタックさん(アンティーク・ビンテージ家具店)の担当者を訪ね、相談に乗ってもらったことを思い出します。ハウズライフさんを起点に発展的なつながりができた。そんな素敵なご縁に恵まれたことが何よりもよかったですね」

R夫人が間取りやテイストは家族から一任されていたとはいえ、もちろん家族全員、ひとりひとりの思いがあってこそのチームワークです。思い描くイメージや叶えたい希望は、やはり家族5人5様だったはず。

今回、ひとりひとりのお話を聞いていく中で、いちばん印象的だったのが長女Sさんのこんな言葉でした。

「家族みんながいる場所をつくってほしい。前の家もいつもみんないっしょだったから」

実は新しい家が完成したと同時に家元を離れ、独り暮らしを始めたSさん。夏休みで久しぶりに帰省していたSさんが取材中、漏らしたのが「早くこの家に帰りたい」でした。

このワンフレーズほど、この家の居心地のよさを物語るフレーズはないかもしれません。

シックな統一感を保ちながら、寄せ集め(コラージュ)する技術

◆玄関

扉を開けた瞬間、視界に飛び込むホールに漂う異国情緒。シノワズリーのようで、モロッコ風でもあり、それでいて和箪笥が違和感なく馴染んでいます。聞けば、この箪笥はR夫人の実家にあった思い出の仙台箪笥なのだそう。「実家の父が子どもの頃に私がこの箪笥を気に入っていたのを覚えていて『家を建てるなら』と送ってくれたんです。最初はこの家の雰囲気と合わないかなと思っていた」そうですが、驚くほど、見事にマッチしています。

宅配便の配送員が「このマンションの中でTさんのお宅の玄関がいちばん素敵です」と言い残して帰ったこともあるそうですが、納得です。

この玄関に合うコンソールをイメージしたり、ディスプレイを考えながら古美術屋で香炉を購入したり、アンティークショップで掘り出し物を探した時間は「人生でいちばん楽しかった」と満面の笑みのR夫人。

新婚時代から愛用しているお手持ち家具を活用した空間デザイン

◆キッチン&ダイニング

「新婚時代に購入した食器棚とダイニングテーブル、椅子は捨てたくないよね」と25年間、家族の食卓を見守り続ける愛用の家具を基調に、使い勝手のいい棚を造作したキッチン。

「朝日が見える明るいキッチンで家族のごはんをつくりたい」というR夫人の願いを叶えるべく、キッチンカウンターは東を向いています。バルコニーを臨むダイニングは柱を囲うレンガタイルがいいアクセント。もともと天井は躯体表しが希望でしたが、いざ天井を剥いでみると目隠しが必要な汚れが目立ったそう。そのため、あえてキッチンカウンターや造作棚とバランスのいい木目板を天井に貼ることに。理想と現実のせめぎ合いをどう解決するか。実はこの辺りにも家主の個性がにじむようです。「グローエの水栓金具をとりいれるのが理想」でも「レンガタイルは譲れない」。優先順位を考慮し、T家は本物のレンガを使い、予算を投じることを選択。一方で、キッチンマットを全面に敷くことを前提に床の予算を抑えるなどメリハリを意識した、とも。

優先順位は見た目の美しさか、生活動線か

◆リビング

リビングでひときわ目を引くのが次男Rくんのリクエストでつけられたハンモック。

「トイレに立つと奪われている」家族みんなの特等席です。「ソファでくつろぎながらテレビがみたい」「テレビを見ながらごはんを食べたい」こうした家族の要望を叶えようとすると、テレビの大画面が部屋の入口正面から最初に目に入る位置に限定されてしまう。「それが悩ましかった」とR夫人。入室の際、最初に目にする場所の美観にこだわるか、便利な生活動線か。天秤にかけた結果、「美しいもの」が最初に目に入るレイアウトを重視し、ソファは置かないと決め、ソファ代りにハンモックを採用。なるほど、奪い合いになるわけです。

◆寝室

現状はR夫人の書斎兼寝室とはいえ、隙あらば誰か彼かが「陣取っている」家族みんなのお気に入りの空間だそう。壁紙は白にするか、色壁紙にするか悩み抜き、色に決めた後もブルーのトーンでまた悩みに悩んだとのこと。頼りにしているワルパさんの鶴の一声で、グレイッシュなニュアンスのあるブルーを選択。結果的に「色があったおかげで部屋全体がお洒落に見えるし、お気に入りの家具も映える気がして大正解」だったとのこと。アンティーク鏡をはじめ、R夫人の手持ちの家具と想像以上に相性がよかった模様です。

◎ほかの部位も含めて、全文公開はこちら! 想い紡ぎ合わせて・spinning gather

◆リノベーションを終えて 

「妻にすれば、好きなことにこだわった6ヶ月間は苦労があっても苦労と思わなかったでしょうが、それにつきあわされた南部さん(担当デザイナー)は、本当に大変だったと思います。やれ幅が違う、テイストが違うと際限なく続く無理難題に、嫌な顔ひとつせずに、対応してくださって頭が下がりました。そればかりか『ダイニングのレンガの横の柱にエアコンの配管がみえると部屋の雰囲気をこわしますよね』など、本当にいろいろなアイデアを考えてくださり、提案してくれました。担当が南部さんで本当によかった。ありがとうございました」(Hさん)

「一枚のパネルを見て選んでいても、面積広くなった全体の印象は素人ではやはりイメージが湧かないんですよ。『そんな時に床は暗くてもいいけど、天井は明るい方がいいですよ』など何気ないプロのアドバイスに何度も助けられました。南部さんを中心に壁紙、照明とそれぞれの立場から私にはない発想をもらって、みんなで作り上げた家という気がします。本当にとてもいい出会いに恵まれ、感謝しています」(Rさん)

「前の家より敷地面積が狭いと聞いていたのでどうなるかと思っていましたが、いまの家のほうが広く感じられるのが不思議です」(長男S君)

(◎写真 花井智子 ◎ライター 砂塚美穂)

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実施設計・施工 SHUKEN Re